甲子園が突然飛び込んできた

甲子園が突然飛び込んできた

 6月10日は1月24日に戻ったような笑顔、うれし涙のオンパレードでした。無念の思いをこらえて、耐え抜いた数カ月。夕刊紙で、「消えたセンバツ出場校仮想実況」①~⑪を連載された実況家・小野塚康之ー元NHKアナウンサーには、「2020年甲子園高校野球交流試合」(仮称) をあの名調子で実況してほしい。

 3月下旬に心の通い合った「涙のラスト・ノック」を披露した福島県立磐城、甲子園でも木村保・前監督〔4月に県立福島商に異動〕のノックを見たい。その磐城と夏の甲子園で対戦した伝統校・長崎県立諫早出身の創成館・下野研児部長は、1979年夏以来、41年ぶりの甲子園となる。

その創成館の地元、諫早市長・宮本明雄さんの弟・正三さんが、諫早の2年時に、1975年の第57回選手権大会で小磯投手の磐城と対戦し、1-4で敗退したのである。

 白樺学園の亀田直紀部長は、駒大苫小牧を秋の決勝で破った鵡川の主将、神宮大会で愛媛の済美を破って、翌年の選抜大会に出場した。1学年2クラスの小規模校が、春夏の優勝校を前年秋に破っているのは衝撃的でもある。ダルビッシュ世代の亀田先生も、21世紀枠の帯広農に甲子園の雰囲気を教えながら、頑張ってほしい。昨年8月19日に急逝された恩師・佐藤茂富先生〔鵡川高校元監督〕の一周忌に、大阪桐蔭に雪辱した報告ができれば嬉しい。

 島根県立平田の植田悟監督は、母校で21世紀枠での出場。県立出雲の監督で夏の甲子園を経験されているので、不安はないはず。思いっきり暴れてほしい。

 キャプテン・トークや抽選会の司会を務めてこられた毎日放送・森本栄浩アナウンサーは、甲子園に出場する高校の校歌を歌える特技がある。この2日間、笑顔で一杯のお仕事になったに違いない。

 最後に、選抜大会・開会式の司会予定だった元高校3年生〔現在は大学1年生〕、それに高校生が毛筆で揮毫(きごう)した、まさに春のセンバツらしい立派な校名プラカードを、中止になったこの夏の選手権大会でプラカードを持つ予定であった市立西宮の女子生徒たちにも参加できるチャンスを与えてほしい。

 いろいろと夢が膨らむ毎日である。

蛭間俊之