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意思決定者が何を賞賛し、何を叱咤するか

こんばんは、宮内です。 以下、今回のアメフト事件で非常に勉強になることが書かれていたので、経営者目線・リーダー目線でぜひ読んでみてください。
・組織は往々にして成果ではなく、不正によって滅びる。アメフトの成績ではなく、反則により日大アメフト部は致命的なダメージを受けた。企業でも倒産件数は減っているが、コンプライアンス違反による倒産件数は増えている。 ・不正によるダメージは、不正そのものだけでなく、その後の対応によって決まる。今回は事実関係の把握、関学への謝罪、記者会見、すべてが遅れたことが日大へのダメージを限りなく増大させた。それが出来なかったのは、日大アメフト部においては監督自身が意思決定者であり、日大においてもNo.2であったことも関係していると思う。関係者は日頃からのレポートラインを気にしすぎて、身動きが取れなくなった可能性がある。不正が起きた場合は、即座に第三者委員会を立ち上げ、通常のレポートラインとは違うラインで対応をすべきであった。内向きの論理が強い組織ではこれがなかなかできない。 ・リーダーの「すべて私の責任です」という言葉には、本当にそう思っている場合と、そう言っておけばとりあえず場が収まるだろうと思っている場合がある。本当にそう思っていない場合は、事実の把握、原因の究明、施策の実行が行われない。しかし、「すべて私の責任です」という言葉にはそれ以上追求させない空気を醸成する力があり、問題解決を遠ざける。今回はたまたまあのタイミングで選手が記者会見したのでそうはならなかったが、あれがなければ「謝罪もしたし、監督も辞任もしたから良いだろう」という理由で第三者委員会の調査や監督やコーチによる記者会見が行われなかった可能性がある。 ・リーダーからの具体的な指示はなくとも、不正は風土によって引き起こされる。今回の悪質タックルが具体的な指示があったのかどうかは分からないが、少なくとも監督やコーチの日頃からの言動や行動により、風土が形成され、選手の行動が引き起こされた。「ルールを守るのは前提だった」と監督は言うが、組織の前提=風土は意思決定者が何を賞賛し、何を叱咤するかで決まる。今回の悪質タックルに対して、監督もコーチも直後に叱咤していなかった時点で悪質タックルが生まれてしまうリスクのある風土を作ってしまっていたように思う。
これを読むと自分の中でもいかに根本的な問題解決から自然と目を背けてしまっている部分があるなと痛感します。 まさに組織のリーダーである以上組織の前提=風土は意思決定者が何を賞賛し、何を叱咤するかで決まる悪い方へうまれる風土づくりをしてしまうとすべてが終わるリスクもあることに改めて考えた1日でした。